ローマの旅10
再びローマに戻ります。もちろんカトリックの総本山を有する都市ですから教会が多いのは当然のことです。ただ、ローマにきてその数の多さには驚かされます。サン・ピエトロ寺院、サン・ジョヴァンニ・イン・ラテラーノ大聖堂、サン・パオロ・フォーリ・ムーラ大聖堂、サンタ・マリア・マッジョーレ大聖堂の4大聖堂の他大小様々な教会が建てられています。何回かに分けてこれらの教会の魅力をお伝えしたいと思います。
最初は、サンタ・マリア・デッラ・ヴィットリア教会。17世紀に建てられた教会でバロック装飾の典型のような教会です。ここにバロックの巨匠ベルニーニ作「聖テレーザの法悦」という有名な彫刻があり、建築と彫刻が一体化し一つのシーンを作り出している。天井もご覧のとおり小振りながら実に魅力的な装飾が施されたいます。
次はサンタ・マリア・マッジョーレ教会。創建は356年。13世紀のモザイク、15世紀の鐘楼、18世紀のファサード、バロック期の後陣など各時代の様式がバランスよく配されている美しい教会です。
次の写真もサンタ・マリア・マッジョーレ教会。この教会は「数日のうちに雪が降る地に聖堂を建てよ」との聖母のお告げに従ってこの地に建立したのだとか。テルミニ駅にも程近いローマの中心地にあります。ただしこの地はヴァチカン市国に属しています。
これはサンタ・マリア・マッジョーレ教会の天井。古代ローマの建築様式であるバジリカ様式を見事に引き継いでいる。内部は荘厳で調和のとれた美しい装飾。36本の柱に囲まれた中央廊には最も古いもので5世紀のモザイクが残り大変貴重な教会装飾となっています。
サンタ・マリア・イン・トラステヴェレ聖堂という教会。ローマの下町ともいえるトラステヴェレ地区にあり4世紀の半ばに完成した、おそらくローマで最初に建てられた公式な教会堂だと言われています。この教会の内部にも様々なモザイクで装飾されており、また右廊にはキリスト教徒への拷問に使ったといわれている鎖とおもりも置かれている。手前の噴水に記されているS・P・Q・Rの文字は、ローマ市民と元老院のため、といった意味がありローマの街中到る所で見ることができる。紀元前からの略号だそうで、イタリア人にとって「共和制」がいかに理想であるかということを認識させてくれます。
ここはイエズス会の教会であるジェズ教会の内部。イエズス会といえば16世紀に日本での布教活動で有名なフランシスコ・ザビエルを思い出します。この教会にはそのザビエルの礼拝堂があります。イエズス会は「反宗教改革」を掲げて誕生、プロテスタントや異教徒を否定する派として活動していました。単廊式の広々とした教会です。
これは何だと思いますか?実はこのジェズ教会に保存されている「ザビエルの右手」です!異国の地でたくさんの人々に洗礼を与えた聖なる右手なのです。近づいてみるとさすがに一瞬ドキッ!とする緊張感を持ちます。歴史上の人物の体の一部を目にすることができるという奇跡に身震いがしました。これがローマなのです。
これはサン・ピエトロ寺院の内部です。サン・ピエトロ寺院についてはいずれまとめてご紹介しようと思います。言うまでもなく世界で最も小さな独立国家、ヴァチカン市国の中にある荘厳なカトリックの総本山です。構想から120年、ミケランジェロが設計したクーポラは高さがなんと120メートルもある。内部に入るとすべてのパーツが大きく、いつの間にかその巨大さが分らなくなってくるという感じがしました。
古代ローマの遺跡の中で、キリスト教の施設に転用されたために破壊をまぬがれた建物も少なくない。つまりはそれほどキリスト教の影響力が大きいということです。あのパンテオンもそうした建物のひとつであるし、フォロ・ロマーノの中にもそうして免れた神殿が残っている。ローマでは否応なくそうしたキリスト教の存在を意識せざるを得ない。時代は様々ですが、一貫した軸足を持つこの都市の強さを感じます。










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