ローマの旅9
「永遠の都ローマ」は街中のいたるところで古代の歴史が息づいている。同時にカトリックの総本山ヴァティカンを擁するこの地は、法王庁の興隆とともにその姿を変えてきた街でもあります。暗黒の中世を経て、ルネサンスの時代にはラファエロやミケランジェロが活躍し、続く時代にはベルニーニやボッロミーニによってローマ・バロックの黄金時代を築いていった。それぞれの時代に良きライバルを持つ幾多のすぐれた芸術家がしのぎを削ってきた結果、ローマはその街そのものが美術館・博物館であると言っても過言ではない。
さて、最初の写真はいきなり「何、これ?」という感じの写真。これは地下鉄の車両への落書きです。ニューヨークでもパリでも見られるが、どうでしょうかなり絵のレベルが高いように思いませんか?地下鉄B線のマリアーナ駅で見たインパクトの強い車両でした。
上の写真を撮影したマリアーナ駅でオスティア・リド線に乗り換えて約20分、ローマの城塞都市として建設されたのがオスティア・アンティカです。紀元前4世紀に約五万人もの人口を抱えた古代ローマの貿易港です。つまりここはテヴェレ川の河口にあり当然海にも近い。しかし約800年後、テヴェレ川が運んできた土砂に埋まりその役割を終えた。ここはポンペイ同様、当時の生活を知る上で重要な遺跡で、ローマの小学生たちは必ず訪れるのだそうです。この日も子供たちが40度近い暑さの中熱心に見学していました。
サン・カルリーノ・アッレ・クアットロ・フォンターネ教会の天井です。楕円形のクーポラが小さい教会をとても大きく見せている。ローマ・バロックの巨匠ボッロミーニの傑作と言われているとても素晴らしい空間です。建設に40年近くかかり、ボッロミーニ自身は完成を見ることなく亡くなった。是非ご覧になっていただきたい教会のひとつです。
クアットロ・フォンターネ教会を作ったボッロミーニの最大のライバルであるベルニーニが制作した彫刻のうち最も有名で最高傑作の誉れ高い「聖テレーザの法悦」が置かれているのがサンタ・マリア・デッラ・ヴィットリア教会です。建築と彫刻が完全に一体化し一つの物語を創り出している。劇的な空間を生み出す天才ベルニーニの面目躍如といったところです。
ナヴォナ広場の近くにある、サンタゴスティーノ教会の内部です。柱に描かれているのはラファエロ作のフレスコ画「預言者イザヤ」です。この教会は初期ルネサンス様式の好例で、カラヴァッジョの傑作「巡礼の聖母」もこの教会の中に展示されています。古代の彫刻が多数展示されているアルテンプス宮の隣にある教会です。
共和国広場に面したサンタ・マリア・デッリ・アンジェリ教会の内部。この教会は古代ローマの皇帝ディオクレティアヌス帝が造った浴場の一部を後にミケランジェロが教会に改装したものです。古代ローマの面影と自由奔放なルネサンスの美しさが融合した実に魅力的な空間です。色ガラスを通した光がかもし出す幻想的な光景に、思わずシャッターを切りました。
最後の写真はクリスマス装飾です。カトリックの総本山を擁するこの街のクリスマス装飾は意外なほど地味だ、という印象があります。ツリーとオーナメント、というよりは馬小屋を模した装飾に白か銀の装飾、という感じ。中にはこのようにカラフルな装飾もありますが、何となくデザインの国のそれ、といった趣です。
ここで、イタリアについておさらいを。正式名称はイタリア共和国。政体は共和制。面積は日本の約80%ほどで人口は5,800万人弱。宗教はカトリックが約95%。民族はラテン系イタリア人。言語は勿論イタリア語。通貨はユーロで日本との時差は8時間。サマータームの実施時期は7時間。日本の気候に似ており、ローマと東京の気温は年間を通じてほぼ同じ。冬にやや雨が多く梅雨はない。
食事の素材も日本食のそれに近く、とても過ごしやすい都市だと思います。次回も教会を中心にローマの魅力をお伝えします。









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